独立系ガイド — IBM および Docling プロジェクトとは無関係です。 すべてのコマンドを Docling 2.143.1 で検証済み。
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パフォーマンス

Docling はどれくらい速い?全ステージを計測しました。

同じ 9 ページの PDF を 4 つの設定で変換し、それぞれウォームアップ後に 3 回計測して、Docling 自身のステージ別プロファイルを記録しました。結果は明快です。デジタル生成 PDF では、既定の時間の大半がおそらく不要な OCR に使われています。

Docling で検証済み 2.143.1更新日 2026年10月27日当サイトの実測データを含む8 分で読めます
要点
  • 既定の設定:4 vCPU で1 ページ 8.5 秒。77 秒のうち OCR だけで 61 秒。
  • --no-ocr:1 ページ 2.3 秒(3.7 倍速)で本文は同じ。失うのは画像内の文字だけ。
  • さらに --table-mode fast:1 ページ 2.0 秒。表モデルを省くと 1.6 秒。
  • 本当に OCR が必要なスキャン PDF は CPU で1 ページ 20 秒。GPU が効くのはここです。

主要な数値#

Docling の設定別・1 ページあたりの秒数9 ページのデジタル生成 PDF(Docling 技術レポート)、GPU なしの 4 vCPU クラウドマシン、ウォーム実行 3 回の中央値。
025810デフォルト(OCR 自動 + 表)8.51 秒OCR オフ2.31 秒OCR オフ + 高速テーブル2.05 秒OCR オフ + 表モデルなし1.59 秒

docling.org が Docling 2.143.1 で計測。低いほど高速。

データ表を表示
Docling の設定別・1 ページあたりの秒数
秒/ページ
デフォルト(OCR 自動 + 表)8.51 秒
OCR オフ2.31 秒
OCR オフ + 高速テーブル2.05 秒
OCR オフ + 表モデルなし1.59 秒
設定CLI フラグ中央値(9 ページ)1 ページあたり
既定—76.6 秒8.51 秒
OCR オフ--no-ocr20.8 秒2.31 秒
OCR オフ + 高速な表--no-ocr --table-mode fast18.4 秒2.05 秒
OCR オフ + 表モデルなし--no-ocr --no-tables14.3 秒1.59 秒

時間はどこに使われているか#

時間の内訳:ステージ別のモデル処理時間9 ページ分の合計秒数。スレッド化パイプラインではステージが重なるため、合計が実時間を超えることがあります。
レイアウトOCR表構造解析・組み立て
0秒25秒50秒75秒100秒デフォルト(OCR 自動 + 表)88.7秒OCR オフ26.8秒OCR オフ + 高速テーブル21.8秒OCR オフ + 表モデルなし14.4秒

Docling のプロファイリング計時(settings.debug.profile_pipeline_timings)、docling.org 計測。

データ表を表示
時間の内訳:ステージ別のモデル処理時間
レイアウトOCR表構造解析・組み立て合計
デフォルト(OCR 自動 + 表)15.561.011.60.788.7
OCR オフ13.20.012.80.926.8
OCR オフ + 高速テーブル12.70.08.30.821.8
OCR オフ + 表モデルなし13.50.00.00.814.4

既定の設定では OCR が圧倒的です。このテクニカルレポートはデジタル生成 PDF なので、文字はファイルから直接取得されます。OCR が処理したのは埋め込まれた図(スクリーンショットやグラフ)だけですが、それでも 9 ページで 61 秒かかりました。その代わり、画像内から約 5,000 文字多く見つけています(Markdown で 34,063 文字対 29,036 文字)。

計測方法#

  • マシン:4 vCPU x86_64 クラウドインスタンス、メモリ 15 GB、GPU なし、Linux、Python 3.13、PyTorch 2.14.1 CPU 版。
  • ソフトウェア:Docling 2.143.1・docling-parse 7.23.1・docling-ibm-models 4.0.4。既定のモデル(Heron レイアウト、TableFormer accurate、auto エンジン経由の RapidOCR)。
  • 文書:Docling Technical Report、arXiv 2408.09869——9 ページ、表 3 つ、図いくつか。
  • 方法:設定ごとに DocumentConverter を 1 つ作り、ウォームアップ変換を 1 回したあと同じプロセスで 3 回計測し、中央値を採用。ステージ時間は Docling 内蔵のプロファイラー(settings.debug.profile_pipeline_timings = True)によるものです。

自分の文書で同じプロファイルを取るには:

bash
docling convert your.pdf --profiling                # ステージ別の表を表示
docling convert your.pdf --profiling --save-profiling   # JSON にも保存

コールドスタートとウォーム#

新しいプロセスはモデルの読み込みにコストを払います。OCR オフの設定では最初の変換が 27.5 秒、続く 3 回の中央値は 20.8 秒でした。サービスやバッチ処理ではコンバーターを 1 回だけ作って使い回すか、起動時にモデルを読み込む docling-serve を使いましょう。

スキャン文書#

スキャン PDF:元の単語の復元率4 ページを 150 DPI でラスタライズし、わずかなぼかしと傾きを加えたもの。OCR のないツールはほぼ何も返しません。
0255075100Unstructured99.7%Marker97.2%Docling94.2%PyMuPDF4LLM93.8%MarkItDown0.0%

docling.org 計測:元テキストの固有語(4 文字以上)が各出力に含まれる割合。

データ表を表示
スキャン PDF:元の単語の復元率
復元率
Unstructured99.7%
Marker97.2%
Docling94.2%
PyMuPDF4LLM93.8%
MarkItDown0.0%

同じ論文の最初の 4 ページを 150 DPI でラスタライズし、わずかなぼかしと傾きを加えたため、テキスト層はまったくありません。Docling の既定パイプラインは CPU で 1 ページ 20.4 秒、原文の単語の 94.2% を復元しました。ローカル OCR のない MarkItDown は何も返さず、PyMuPDF4LLM も Tesseract を入れるまでは何も返しませんでした。Docling の OCR エンジンを Tesseract にすると 95.1%・6.8 秒/ページ、onnxruntime 版 RapidOCR は出力が同じまま時間が半分(8.7 秒/ページ)でした。大量のスキャン文書には CUDA GPU か Apple Silicon が最も効きます。エンジンの選び方は OCR ガイドへ。

速度を左右する設定#

設定CLI効果
OCR を省く--no-ocrデジタル生成 PDF のテストで 3.7 倍速
高速な表--table-mode fastテストで全体が 11% 速く
スレッド--num-threads N(既定 4)物理コア数に合わせる
デバイス--device auto|cpu|cuda|mps|xpuauto は利用可能な最良のものを選ぶ
ページバッチ--page-batch-size N(既定 4)GPU では大きいバッチが有利
ページを減らす--page-range 1-5必要な部分だけ変換
安全網--document-timeout 300止まったジョブの代わりに部分的な結果
モデルを一切使わない--pipeline native(+ --parser-threads N)モデル不要:PDF 自身のテキストセルと画像だけ。レイアウト・見出し・読み順・表はなし。最速だが構造は最小。
メモリ--release-native-memory-every-n-pages N(既定 128)長い文書でメモリを使いすぎるなら下げる

Python での同等の設定は PdfPipelineOptions と AcceleratorOptions にあります。Python API ガイドを参照してください。

IBM が公表している数値#

Docling テクニカルレポート(v1、2024 年 8 月)は、OCR オフで 225 ページのテストセットを使い旧バージョンを計測しています:Apple M3 Max で毎秒 1.27–1.34 ページ、Intel Xeon E5-2690 で毎秒 0.60–0.92 ページ(4 スレッドと 16 スレッド)。当サイトより速いマシンで古い Docling なので、比較ではなく参考として扱ってください。

よくある質問

Docling は 1 ページに何秒かかる?

GPU なしの 4 vCPU テストマシンで、Docling 2.143.1 は既定の設定で 1 ページ 8.5 秒、OCR オフで 2.3 秒、全面 OCR が必要なスキャン文書で約 20 秒でした。実際の数値は CPU・GPU・文書の種類で変わります。

Docling を速くするには?

デジタル生成 PDF では OCR を切り(--no-ocr)、--table-mode fast を使い、必要なページだけ変換し(--page-range)、コア数の多いマシンでは --num-threads を上げ、DocumentConverter を使い回し、OCR が多い処理や VLM には GPU を使います。

Docling は自動で GPU を使う?

はい。--device auto(既定)では CUDA → Apple MPS → Intel XPU → CPU の順に選びます。PyTorch のビルドがそのデバイスに対応していることが条件です。

Docling の初回実行が遅いのはなぜ?

初回はモデルのダウンロードと読み込みが発生します。テストでは新しいプロセスでの最初の変換が 27.5 秒、モデル読み込み後の同じ文書は 20.8 秒でした。

出典